電気工事の中でも弱電と呼ばれるような、細い電線やより線などの接続を行うことがあります。
このような作業は電気工事の中で行うことは少ないですが、まったく無いということはありません。
一般的に、電気工事と呼ばれる作業で用いる電線やケーブルの接続にはリングスリーブや裸圧着端子などを用いるのが一般的です。
しかし、インターホンなどの配線に用いることの多い「VCTF」や「OP」ケーブルなどはケーブル自体が細く、使用されている芯線も0.9や0.65などと細いですから、必要以上の力で圧縮すると断線などの危険が伴いますし、内線規定などに抵触することも考えなくてはなりません。
電気工事を行ってる現場ではこのような細い電線の接続作業などは弱電屋さんと呼ばれる、消防設備や放送設備関連の業者さんが行うのが一般的ですが、戸建住宅などでは電気工事士が行うことが多いですから、自ずと接続作業を行わなくてはなりません。
そんなときに使用するのが、「絶縁閉端子」と呼ばれる、リングスリーブに絶縁被覆が施されたものです。
「絶縁閉端子」は、その名称どおり、絶縁被覆が最初から施されているので、電線接続後のテープ巻きなどの絶縁作業の必要はありませんが、その圧縮作業には専用の工具が必要となります。
リングスリーブを圧着するという点ではリングスリーブ用ハンドプレスと同じ作業ですが、リングスリーブ用ハンドプレスで圧縮作業を行うと絶縁被覆が傷つき絶縁効果を損なうおそれがあるため使用できません。
「絶縁閉端子」を用いる場合には絶縁閉端子専用の圧縮工具を用いなければならないのです。
冒頭でも申し上げたとおり電気工事と呼ばれる作業の中での使用頻度は低いですが、機械内配線や消防、放送等の作業が多い方にとっては必須工具の一つでしょうから必ず必要だと思います。
電気工事士さんでも、ちょっとした照明器具の修理やインターホンなどの配線の接続作業などがあると思いますから、一つくらいは持っておかなくてはならない工具でしょうね。
マーベル(MARVEL) |
ホーザン(HOZAN) |
ロブテックス(LOBSTAR) |
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電気工事ではあまり頻繁に使うものではありませんが、たまに照明器具内でケーブルを繋ぎ変えたりするときなどに必要となるので、ひとつは持っておきたいものです。
アイクリンプ(iCrimp) ICP-125
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絶縁閉端子を使用する際には適応サイズを確認して、使用するようにしてください。
必要以上に大きなサイズのものを使用すると、圧縮が不十分となり接触不良や、最悪の場合電線が抜けてしまう場合もあるのでら、圧縮作業後は接続状況の確認をお忘れなく!